運命の恋をかなえるスタンダール
好きな作家は島本理生。
中学生の頃に読んだ「ナラタージュ」の
静かだけど凄く熱を帯びた感じが好きで
「リトル・バイ・リトル」、「シルエット」、「一千一秒の日々」、「大きな熊が来る前に、おやすみ。」、「生まれる森」とか一気に買って、一気読みした。
少し経って高校生になって、また読みたくなったときに「波打ち際の蛍」を読んで一番しっくりきて、上京する際も持ってきて10年選手。
有川浩の「阪急電車」や、森見登美彦の「夜は短し歩けよ乙女」みたいなラブコメも好き。よしもとばななの「キッチン」もお気に入り。
好みはそんな感じですが、
最近Amazonプライムで読んで面白かったのが水野敬也の「運命の恋をかなえるスタンダール」。
この既視感は、哲学研究室の長テーブルの上に並んでた気がするな。
主人公の設定などが「波打ち際の蛍」とちょっと似てて、でもそこまで繊細で涼やかな話ではなく、ポップで笑えるし、泣ける。
小説としても良い。でもタイトルの通り、スタンダールの思想を持ち出したhow toのような要素もあり、読んだ後少し冷静になった。そうかこれは結晶作用が働いていると。
恋愛に落ち込んだり、逆に舞い上がったりしてる人におすすめの1冊。